「死によって、奪われる思い出」
自分自身の事ですら、知ることができない。
「例えば、ジャイアンとのび太のように」
「好きなものに自覚的だね」
自分にとっては。
"好き"と"興味がない"はわかりやすくて、それ以上も以下もないフラットな感情。
"嫌い"の方がずっと曖昧で流動的で、複雑で。
怒り、悲しみ、むなしさ、恨みや辛み…
何度でも引っ張り出しては、こねくり回して、飽きず向き合って。
そんな風に執着してしまう負を含む感情の方が、圧倒的に底の深い感情だと思う。
(前後略)
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note更新しました、詳細はこちらからどうぞ。
他人と写真を撮る意味
先日、ひさびさに参加者の立場で。
東京から来られた写真家さんのワークショップへ行ってきました。
写真と文章をnoteでまとめてみたので、良かったら見てみてください。
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「母の写真」
1つ、後悔していることがある。
それが母が生きている間に、ちゃんと母の写真を撮らなかったこと。
母は写真に撮られるのが好きではなくて。
だからメイクしてお洒落して、みんなで集まるような時でもあれば…
そんな時なら綺麗に撮ってあげられるから、母も撮らせてくれるかな。
いつか機会があれば…と、そんな風に思っていた。
ただ、そんな機会を持つこともなく…
母は64歳という、亡くなるには少し早すぎる年齢で逝ってしまった。
まだまだ時間があると思っていたのに。
「腰が痛くて、仕事を辞めようと思っている」と聞いてから
2ヶ月も経たないうちに頬はこけ筋肉は削げ、見る影もないほどにやつれ…
3ヶ月経った頃には、もう亡くなっていた。
腰痛は全身に転移した癌のせいで、家族がそれを知ったのは
「余命1週間」との宣告を搬送先の病院で受けたときっだった。
もう写真を撮るどころではなかった。
そして、"自分の撮った、母の写真"というものは
もう永遠に実現できない夢になった。
よっぽどその事を後悔してたようで、1度夢を見たことがある。
亡くなる直前のモルヒネで意識が薄い状態の母が、ベッドに横たわっていて。
でもなぜか歳はかなり若返っていて、あまりやつれてもいない。
窓から差し込む光に照らされて、意味の伴わないうわ言を呟いている…
そんな母の姿が、あまりにも儚く美しく見えて。
夢の中で一眼ひっつかんで、何度もシャッターを切っていた。
現実ではなかったことを悲しむべきなのか。
それとも夢の中でとはいえ、思いを遂げることが出来たのを喜ぶべきなのか。
起きてから、少し迷った。